
総合科学部 人間社会学科
矢野 剛 やの ごう
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巨大中国経済の未来を考える
発展を続ける中国
近年、中国やインドといった、どちらかといえば経済的に遅れていた国々がめざましい発展をしています。特に中国は日本の高度経済成長時代のような経緯を猛スピードでたどっています。とはいえ国土も人口も日本とは比べものにならないほど巨大な国です。環境問題や輸出商品の有害物含有の問題など、様々な問題も大きな流れの中に飲み込み、試行錯誤しながら、経済的にも世界に大きな影響力を持つ存在となってきました。
経済学にもいろいろな研究分野がありますが、矢野先生は大学時代に統計を使った経済分析(応用計量経済学)を学び、また中国をはじめとするアジア諸国?地域が好きであったこともあり、発展途上国の経済学の専門家として、開発経済学の立場から中国経済の研究に取り組んでいます。
研究自体は主として統計解析によっておこなうため、必要な統計データさえ得られれば日本の研究室でできますが、実態の調査のために、2001年から年に2~3回中国に行き、経済発展が著しくなおかつ混沌としている江蘇省?上海市を中心に、現地の企業などを取材しています。
特にここ5年ぐらいは中国の企業金融に着目し、企業がどこから資金を調達しているのか、どういうシステムで金融が成り立っているのか、どういう機関や経路が資金を融通するのか、そしてその効率は、ということを調査しています。
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発展のカギは企業間信用