平成22年度大学院生及び学部卒業予定者と学長との懇談会(常三島地区)

平成22年11月30日(火)、工学部大会議室で「大学院生及び学部卒業予定者と学長との懇談会(常三島地区)」を開催しました。今回は常三島地区の大学院生6名と学部卒業予定者5名が、大学側から香川学長はじめ各副学長、各教育部長(学部長)等9名が出席しました。
香川学長の挨拶の後、事前に寄せられた学生からの意見?質問を基に、各教育部長(学部長)等から各部局の現状説明を含め、回答がなされました。学生からは、学生生活、施設?設備、進路?就職等について意見?質問が出され、有意義な懇談会となりました。
◇大学院生からの主な意見?質問と大学の回答◇
1 大学院教育(研究、カリキュラム、授業内容等)について |
【意見?質問】 〔総合科学教育部〕 総合科学教育部におけるプロジェクト研究は、社会人の方々とも共同で作業を進めることができ、また自分の研究分野にこだわらないテーマに取り組むことができたため、新鮮であり充実していた。社会人学生の方々への配慮であると思うのだが、講義が夜間に集中することは負担だった。 学生同士の討論等が盛り込まれた授業が欲しいと思った。 |
【回答】 総合科学教育部で開設しているプロジェクト研究Ⅰは、必修の教育部共通科目であり、社会人学生に配慮して夜間にも開講しています。できるだけ昼間に開講することにしていますが、やむを得ず夜間開講になる場合もありますのでご理解願います。 学生同士の討論はプロジェクト研究Ⅰの内容にも相応しく重要なことですので、今後積極的に授業に討論を取り入れたいと思います。 |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 長期インターンシップなど、大学で学んだことが社会の中でどう活用されているのかを学べる授業を増やしてほしい。 |
【回答】 実践的科目として、総合科目の中に「課題探求法」、「プレゼンテーション技法」、「企業行政演習」等の講義を開講しています。また、今後、教務委員会等において新たな授業開講の可能性についても検討を行いたいと思います。 |
2 大学の施設?設備について |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 駐車場を現在よりも広くして、学生にも使用できるようにしてほしい。 |
【回答】 現在、施設委員会で常三島キャンパス?マスタープランを策定中であり、その中に駐車場の配置についても計画していますが、学生さんに開放できるほど駐車台数は増えないと思います。 |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 工学部側に芝生のスペースができたり生協ができ、総合科学部側にも芝生の広場ができるなど、ここ数年で大学内が過ごしやすい空間になってきたと思います。今後も学生の意見を取り入れて、大学内の施設の充実をおこなっていけばよいと思います。 |
【回答】 建物周囲の環境整備は重要ですが、併せて管理運用面までの経費を見込んだ整備体制の確立が必要となります。 |
3 進路?就職活動について |
【意見?質問】 〔総合科学教育部〕 総合科学教育部地域科学専攻において得たことを、就職活動においてアピールの材料とすることは難しいと感じた。特に専門的知識?技術が要求される職種においては、地域科学というテーマ(名称そのものも含めて)を専攻していることを有利には思わなかった。 |
【回答】 総合科学教育部の地域科学専攻は発足してまだ1年半であり、企業や地方公共団体等でまだ十分周知されていないと思われます。今後、総合科学教育部としても、あらゆる機会に「地域科学専攻」の教育研究内容をアピールし、企業や地方公共団体等に理解してもらうことに努めるつもりです。 |
【意見?質問】 〔総合科学教育部〕 一般職以外にも病院など専門職に関する情報がもっとあるとやりやすい。また、そういった専門職の就職口の探し方なども、早いうち(M1の終わりなど)にガイダンスがあると助かると思います。 |
【回答】 就職支援センターに届いた求人票は、就職情報検索システムに全て登録しているので検索できます。平成22年10月から就職支援センターで、駅のハローワーク在籍中の就職相談員(大卒就職ジョブサポーター)による求人情報提供(徳大に届いた求人以外の求人情報が見られる)を月?火?金の10時から12時に行っています。就職ガイダンスは、学部3年、修士1年、博士2年の5月から実施しています。 |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 会社説明会の送迎バスの時間帯で、現在の時間の割り当てだと説明会を回れる時間が少ないので、送迎バスをやめて自費で行く人が多かった。時間的に難しいのかもしれないが、もう少し出発を早くして、出る時間を遅くしても良いと思う。 |
【回答】 学外での企業説明会にバスを借り上げて2会場に参加しています。会場でのバス混雑を避けるために、時間帯(主催者から要望)をずらせて到着しています。会場内での時間を有効に利用するために、事前参加登録しておく、質問?確認すべきポイントを決めておく、訪問する企業名を決めておくなどしてください。会場を出発し、大学に帰着する時間は19時30分頃で、これより遅くなるのは難しいです。 |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 学部生の早い段階から、就職活動についてのアドバイス等が受けられる機会がたくさんあればよかったと思います。 |
【回答】 就職支援センターでは「1年生のための就職セミナー」、「2年生のための就職セミナー」を開催しています。就職相談員による就職(進路)相談は、学年は関係なく受けることが出来るようになっていますので利用してください。 |
4 その他 |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 就職活動と関連するが、大学院の専攻名が非常に複雑で分かりづらい。実際に機械系の専攻なのに情報系の専攻に間違われることがあったので、もう少しわかりやすい名称にすべきであると思う。 |
【回答】 平成18年4月1日にそれまでの工学研究科を改組し、新たに先端技術科学教育部を設置し、それに併せて、現在の専攻名としました。これに伴い、当教育部のPR等を行うことにより専攻名も含めて、広報に努めてきたつもりですが、ご指摘のように社会全般にはまだ浸透度が足りていないようです。これからも引き続き幅広く広報等を、また、教育?研究面でも優れた実績を残すことで徳島大学大学院先端技術科学教育部を社会にアピールできるように努めたいと思います。 |
【意見?質問】 〔先端技術科学教育部〕 学生が学会に参加する際に旅費の補助をもらっているが、学会の開催場所への距離に応じて出してもらえないか。 |
【回答】 現在は距離に関係なく、一律5,000円を支給しているが、今後は距離に応じて出せるように学部内で検討します。 |
◇学部卒業予定者からの主な意見?質問と大学の回答◇
1 全学共通教育(カリキュラム、授業内容等)について |
【意見?質問】 〔総合科学部〕 文系の学生でも受講出来るような自然科学の基礎講座があっても良い。総合科学部改組に伴い、諸科学(人文?社会?自然)の知識を持った学生が今後も求められるため。 |
【回答】 質問者の趣旨には賛同いたします。総合科学部のもともとの理念を反映しているからです。 ところで現在、次のような方法が可能です。 1.全学共通教育において、教養科目をその目的に合わせ選択する。2.学部共通科目を選択する。 3.他学科の学科共通科目のうち適当なものを受講する。 このうち、2の学部共通科目はどの授業も総合性を念頭に置いているので、他分野の基礎を吸収するという目的からすると少し弱いかもしれません。1や3によって質問者の主旨に沿った勉学はできないでしょうか。 現在、全学共通教育科目、学部共通科目、学科共通科目があり、そのうえで専門性と総合性を要求される総合科学部で、新たに質問者の主旨を遂行するための授業を立てて受講させることはかなり困難を伴うと思いますが、上記のような1、3による対応ではあなたの希望がかなえられないとしたら、その理由を教えてください。 |
【意見?質問】 〔総合科学部〕 レポートの書き方、研究の手順を各学年ごとに解説してくれるような機会が欲しい。 |
【回答】 現在、学部共通科目や基礎ゼミの中にはそのような内容を含むものもありますが、系統的に実施されてはいません。レポートといっても、文系の文献を調べその内容を報告するもの、与えられた課題に対する自己の取り組み内容を報告するもの、科学実験の報告、数学の問題を時間をかけて解くものなど実は千差万別です。研究の手順になると科目ごと、先生の研究手法ごとの違いがあり、コースや学年でもなかなか統一的な指導はしにくいのが実情ではないでしょうか。極論すれば、レポートを要求する先生がそれぞれに指導するしかないと言っていいかもしれません。 したがって、質問者の主旨を実現するような講義を想定することはできないのですが、コースや学年別のガイダンスなどで最低限の共通要素を指導すべきかと考えます。またWeb 上にレポートの形式や、文章表現の方法、してはいけないことなど、分野や科目別にレポート作成の要領などを掲載することは可能かもしれません。 |
【意見?質問】 〔工学部〕 全学共通教育において、教養科目群のカテゴリーからまんべんなく選択しなければいけないシステムが難しい。専門科目との折り合いで、ひとつのカテゴリーに偏ってしまったり、抽選に落ちてしまったときに代わりに受講する授業に興味がない場合や、授業の間隔が大きく空く場合があるので、その制限を出来る限りなくしてもらいたい。 |
【回答】 教養は、自分が興味あるものを学んだだけではつくものではないと全学共通教育センターとしては考えています。幅広く知識を得る喜びをもって学ぶことにより、教養が涵養されるものと考えます。 |
2 大学生活(課外活動等)について |
【意見?質問】 〔工学部〕 徳島大学は、徳島の中心地にあるため、学生が徳島の経済について学ぶ場所としては申し分ないと思う。そのため、学生の間に、徳島に関連するベンチャー企業やNPOなどのグループに対して積極的に参画、起業できるような支援を強化していくと良いと思う。 |
【回答】 提言ありがとうございます。本件は全学的なことと考えられるため、大学本部とも今後について、協議をしていきたいと思います。なお、大学院には課題探求法(ベンチャー企業の立ち上げ、企業との共同研究、企業での研究活動),ニュービジネス特論、ビジネスモデル特論、技術経営特論という授業科目を開講しています。 |
3 大学の施設?設備について |
【意見?質問】 〔総合科学部〕 食堂や購買の店舗面積を増やしてほしい。特に昼休み時間帯については、利用する学生を収容し切れていない。 |
【回答】 現状のスペースでは、面積を増やすことは困難です。今後、建物の改修等が行われるときに合わせて検討していきたいと考えています。 |
【意見?質問】 〔工学部〕 図書館(常三島)の長期休暇中の開館時間を長くしてほしい。 |
【回答】 図書館の利用人数が、長期休暇中は授業期にくらべて、4分の1程度になり、夜間の利用も極端に減るため、アルバイト人件費、水道光熱費等経費との費用対効果を考慮し、開館時間を短くしています。ただ、8月第1週は、集中講義等で利用者も多いため、開館時間を長くしてほしいとの要望を |